「過去は関係ないだろ!?本当にどうしちゃったんだよ?みやび…再会した時は過去は全部捨てたって、すげぇ頑張ってて感動したんだぜ」

「私…そんなに強くないもん!勝手に感動しないでよっ…」



彼女は声を荒げ、身を震わしている。

…泣いてる?




「…そうだよな。でも僕は…」


ーピンポーン



「…また誰か来た。はーい」



いとこの啓太くんだった。




「また田舎から大量に送ってきてさ。もしかしたらみやねえの分も入ってるのかもしんねえよ」

「あ、お芋か。重かったでしょ、ありがとね」

「それと…」



啓太くんの後ろから女の人がひょっこり顔を出した。



「由衣ちゃん!」

「お久しぶりー!みやびちゃん会いたかったよぉ!」

「うちの由衣ねえが久しぶりに現れてみやねえのとこに連れてけってうるさくってさぁ」



どうやら啓太くんのお姉さんらしい。



「あれ?みやびちゃん目ぇ赤いよ。どうしたの?」

「あ…花粉症なの」

「ええ?こんな時季に?」