『やっぱさぁ、高原くんと私は合わないよ』
「何…、今更何言ってんだよ、そんなことないだろ」
『あるよ！高原くんは…高原くんにはもっと…エリートな女の人が似合うよ！だから…』
「どういうことだよ？」
『私は過去も…今もまだ最低だもん。私は高原くんにふさわしくないよ』
「…なんでそんなこと言うのか全く理解できないんだけど。過去の生い立ちや肩書きのことを言ってるのか？そんなのは…」
『ごめん、誰か来たから切るね』
どうして…
どうしてこんなことになったのか、僕にはわからなかった。
翌日、電話ではなく僕は彼女に会いに行った。
「…話そう」
「…………」
久しぶりに見る彼女は…なんだかやつれている。
「ゆうべ電話で…、あれ冗談だよな？」
「…高原くん今日仕事は？」
「今日は日曜日だから…」
「あ…そっか。はは、私今日が何曜日だかもわかんないや！ね、こんな…だらしない女なんだよ、私は…」
「そんなことない。みやび頑張ってるじゃん。バイトやボランティア…忙しすぎてわかんなくなっただけだろ」
