「みやび、落ち着いて…」

「はっはっは、お巡りさん、こういうの負け犬の遠吠えって言うんですよね!私知ってるのよ。あなた不登校児だったんでしょ。だから子供たちに学校に行かなくてもいいなんて、間違ったことを教えてるんでしょ。こんな人が指導者じゃ日本の将来はどうなるのかしら?」



母親のあまりな言動に、もう僕も黙っていられなかった。



「…言いたいだけ言って、あんたに何がわかんだよ!?賢ちゃんの気持ちも何もわかってねぇじゃねえか!」

「失礼ね!あなたには関係ないでしょ!まぁけがらわしい。子供と対面しようとするのに男連れて来るなんて」

「おかあさん、もうやめて!」



賢ちゃんが声を張り上げた。




でなけりゃ…


僕は頭にきて何をしてしまうかわからなかった。





「学校…行くから、もうおねえちゃんたちにいじわる言わないで…。おねえちゃんたちは何も悪くない!ぼくが自分で公園に出かけたんだ!」



賢ちゃんは泣きながら言った。







「そういうことみたいです。もういいですよね?お母さん」