素直な感想は気持ちいい。
このまま私を飲み込んでしまうのでは、とか思ったりした。
「ねぇ、キミ!」
『私、ですか…?』
横から声が聞こえたと思って顔を上げれば、肌が黒く焼けてるギャル男。
明らかに私を指、指さしている…
「一人なら俺と遊ばない?」
『い、いやぁ…』
「いいじゃん、いいじゃん」
!?
肩に触れた手、水着だから直接感触が来て気持ちが悪い。
こんなビキニなんか着るんじゃなかったっ。
「オッケーって事でいい、のわぁ!!」
―…バシャーン。
大きな水しぶきが顔にかかり、そしてナンパ男が海の中に沈んだ。
「たく、何ナンパに引っかかってるわけ?」
『葵!!』
葵が横から呆れ顔で海に、いや。
葵が蹴り倒した男が沈んだ海を見ていた。