「悠真君??よね。」

え?

「あ。はい。奈々のお母さんですよね。
ご挨拶が遅れてしまいました。奈々さんとお付き合いさせてもらってる田中悠真です。さきほどは申し訳ありませんでしまた。」

「ふふっ。いいのよ。あれは主人が悪かったわ。あなたが殴らなければ私が叩いていたかも。」

奈々のお母さん。いい人だな。こんな人が奈々をほおっておいたのか?

「私の娘はよくできた子で、私達は仕事ばっかで、あの子にあんまりかまってあげられなかったわ。親失格よね。
奈々からなにか聞いてる?」

奈々からは…

「はい。少しですが。」
「そうなの。あの子笑ってる?」
「?はい。学校では、毎日笑ってます。」
「っ!!そう…私達、親があの子の笑顔を見たのは、あの子が3歳の頃が最後ね。」
「え!?」

奈々が、笑ってない?そんな訳は…

「奈々。笑ってないんですか?」
「ええ。でも、貴方達のおかけで学校では笑っていられるのね。よかった。」

奈々…お前の母さんいい人だよ。
心開いてやれよ。
その為にやも早く記憶、戻せよ。

「ねぇ、ちょっと、座って奈々の事いろいろ聞かせてくれない?」
「はい!!」