「羅奈っ買えた?」

「陸斗、私帰るね?」

「え?」

バタバタバタッ

〝羅奈っ!待てよっ〟

陸斗の声が聞こえる

でも私は走り続ける

好きだ……そうわかった瞬間に
失恋した…………

相手には相手の彼女がいる
あんなに可愛いネックレスが似合う
彼女がいるのに……

「最低だ……」

走る中で
人通りの多いここは
よこですれ違いざまにあたる人もいる
でも、そんなの気にしてない
謝りもしない

私は走り続けた



ーーーーーーーーー

「もう、最悪…」

陸斗はなんで私をデートなんかに
誘ったの?あぁ、そうか

彼女へのプレゼントを選ぶために
女の子の好みを聞くために私を誘ったのか……

「私だけ浮かれて馬鹿みたい…」

…………ってかここどこ⁈

うぇ〜ん。迷子なった!
もう、今日は人生で最低最悪な日だ…

ふわっ……ーーーーーー

うしろから誰かが抱きしめてきた

「……⁈」

びっくりしすぎて声がでない

「り………くと」