まだかなぁ~犬川君。


そう思いながら、ボチボチ待っていると突然目の前が暗くなる。


「え!?え?!」


驚いていると、


「遅くなっちゃった…ごめんね、猫宮さん…」



耳元でこう囁かれる。
私は一瞬ピクリと反応したが、やがて口を開き



「別に平気だよ…犬川君…お疲れさま」



彼の手をそっと手でどけて微笑む。
そうしたら犬川君はニヒッといつものように微笑み、



「早速始めようか!今日は屋上風強いから教室でやろう!」


と、勉強用具を取り出した。犬川くんの言葉に頷いて、互いに机をくっ付けて分からないところは指摘し合う私達。