学校につき靴を脱いでから、
いつもの廊下を一人で歩く。

「みどりと輝まだいるかな...」


教室をひょこっとのぞくと、
二人がいた。


「今日の理科の授業さーまじめんどかったよねー」

「ほんとだよな、あいついつもちょっかいかけてくるし」

「あー春?」

「そ」


え、私?

二人はまだ私の存在に気づいてない。

気になるからもう少し聞いてみよ...


「でもさ?春と輝なかいーじゃん!」

「そーか?」

「うん!今日も二人がいちゃついてるとこ見たよー」


翠はクスクスと笑いながら楽しそうに
話してる。


「いちゃついてねーよ」

ベシッと輝がみどりの頭にちょっぷした、

二人ともなかいいなぁと思いながら
見てると、


「あ、ちび。盗み聞きかよ!」


私は手を軽くあげてからべっと舌をだし、
ばれた?と笑う。

ようやく気づいたのか、と頭のなかで
呟きながら二人の方に向かう。