ベシッ
「~ッ!?いた!何すんのよ輝!!」

「ごめんごめん、手がすべった」

私、生瀬春はこいつ、小林輝に片想いしている。

いつもこんな感じのことを
繰り返し繰り返しやって馬鹿している。

でもそれが私にとっては
楽しいことであり、嬉しかった。


「あんたたちまたやってんのー?」

「みどりーこいつがいじめてくるー」

「はぁ?いじめてなんかねぇよ」


草花翠は私の親友でいつも仲良く
させてもらっている。

クラスのムードメーカー的な存在で、
元気がいい子。

私からは遠い存在だ。


「あ、翠、今日俺たち日直だから放課後残って掃除あるけど、今日塾とか用事ないか?」

「ないよ!そうじゃん、今日日直じゃん、やーだー」


二人は日に日に仲良くなっていってる気がする、
私が思うには翠は輝の事が好きなんだと思う。

女の勘ってやつかな、そうだとしたら
私絶対かなわないよ...可愛いし、ノリがいいし、全てがそろってる。

二人が両想いだったら私はどういう行動にでるんだろ、

そんなことを考えるとズキズキと心が痛む。