「ヒィッ!
い、命だけは…見逃してください!!」
今も目の前で良い大人が土下座をしている。
「じゃあ、あたしの言うこと何でも聞く?」
「はいっ!」
「じゃ、三神王政の部屋、教えてくれない?」
「え?
…それは…出来ません……」
「あたしの言うこと聞けないの?
じゃあ、アナタを殺しちゃおうかな?」
「お教えします!!」
何だか半ば脅迫しているかもだけど。
しょうがないしょうがない。
今だけは目を瞑り、許してほしい。
男についていき、辿り着いたのは。
…またしても大きすぎる扉。
しかも、多分最上階にあるよね?
さすが三神家トップのお部屋。
「王政様。失礼いたします」
中から来るであろう返事を聞かず、男は勝手に扉を開けた。
…良いのかそれで。