あの二人、今頃、どうしてるんだろう。

朝も一言も交わさずに――正確には私が一方的に無視していただけで、響哉さんは私に話し掛けていたけれども――家を出てきてしまったので、少しだけ罪悪感を覚えていた。

ペギーは、私に対しては大人染みた表情を見せ、響哉さんには子供の顔でべたべたと甘えて見せるという、子供らしからぬ器用なことを見事にやりこなしていた。


――ふぅ。

「どうしたのよ、真朝。
 今朝から何度ため息ついてると思ってんの?」

昼ご飯を食べながら、ため息をついたみたい。その声に顔をあげれば、梨音が眉を吊り上げていた。