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「……で、俺にどうしろと?」

翌朝。

昨日と同じように迎えに来てくれた車に乗って、一気に昨夜のことをまくし立てた私に、佐伯先生が冷たい目を向けた。

結局、自分の怒りの矛先も見つけられなかった上に、ペギーに対する罪悪感まで抱えてしまった私は、あれから響哉さんとは一言も口を利かなかった。



「ご存知だったら教えてください。
 響哉さんって、子供居るんですか?」

「居ないよ。ついでに言えば、生物の授業くらいちゃんと聞くように」


以上、と、佐伯先生は昨日の場所に車を停める。

仕方なく私は、話途中で車から降りることになった。