そう思うと、再びふつふつと怒りが沸いてくる。

なぁんでそうやって決め付けるかなぁ。

……誤魔化す、ため?

「親子仲良く一緒に寝ればいいじゃないっ。パパなんでしょう?」

私がそう言った瞬間。
ペギーの瞳の色が変わる。

怒りとも、悲しみともつかない微妙な色に。

そうして、彼女は真っ直ぐに私を見つめて言った。

「My father is Mr. Perfect.」(私の父はミスター・パーフェクトよ)

「ペギー」

名前を呼びかけた響哉さんに、思いがけず大人染みた笑顔を見せた。

『平気よ、Dad. 私、慣れているもの。おやすみなさい』

感情を押し込めた小さな声に、身動きが取れなくなってしまった。