「家、着いたよ」

車は僕の家の前で停まると姉ちゃんは部屋の窓のほうを指差して

「また後でね」と笑った。


さっきから姉ちゃんの質問の意図が分からない。


いつも通り、ただの世間話し的なものなんだろうか

昔付き合ってた彼女の話題になったのは初めてで

僕は少しだけ困惑しながら

部屋の窓を開けた。


するとカーテン越しに見えた姉ちゃんのシルエット

「着替え…てる?」

途端に顔が熱くなっていく。

その姿なんて

見えやしないのに


僕の頭が勝手な妄想をはじめる。