「罪が許される日が訪れたら、きっと生まれ変わって、瑠璃の時代に生を受け、必ず見つけに行く」


 それだけは、はっきりと聞こえた。


 そして急に、唇を重ねた。


 「清……!」


 突然の口づけに、私は動転した。


 津波はすぐそばに迫っているのに!


 私に見えないように清廉は、いつも首に飾っている青い石のペンダントを密かに手にして。


 石の真ん中を開いて中から何か薬を取り出し、私に吹きかけた。


 「何!?」


 それもまた水城家伝来の秘薬。


 敵を撃退する際に用いるものだった。


 嗅いだだけで急に睡魔が……!


 私は体の自由が、急速に奪われていった。


 「清廉……」


 すでに足元に海水は到達していた。


 崩れ落ちる私を清廉は抱え、白竜の背に乗せた。