「日向はー、からかい甲斐があるねー。」

クスクス笑ってから、
今度は、
シャンプーのボトルに手を伸ばす。

か、からかってたのかよ…。

「で…?
引っ越しって何処に?」

オレは、もう一度聞き直す。

「あー…間違えた…。

これ、リンスだよー…。」

「未来っ!!!」

「分かった、分かったー!!

もー、日向は若いのに
冗談通じないなぁー。」

疲れるから、止めてくれよっ!!!

「ホントはねー、

この家で日向と一緒に暮らせたらー♪

なんて思ってたんだけどー、

凛、隣で1人暮らししてるって聞いてさー、

それで、そっちに引っ越したんだよー。」

……そっか…。

これで…凛は、
あの広い家に1人ぼっちじゃなくなったんだな…!!

ちょっと安心した…。

「それでねー、
彼方も1人暮らししてるって聞いたからー、

一緒に住もうよーって言ったら、

御免だーって、一言言われて
電話切られちゃってさー…。」

凛と未来と彼方先生が
1つ屋根の下で…。

……まあ、
あいつなら
断るだろうな…。


つーか、
未来と連絡取れなかったのって
オレだけかよ!!!