「あ、起きました??」 顔を覗かせたのは、可愛らしい顔つきをした女の子だった。 『え、あの』 「……あ!!煌が居たほうが、安心するかな。ちょっと待っててて!!」 『え、ちょッ!!ま!!!!』 何を納得したのか、少女はポンッと手を叩くと、パタパタと部屋を出て行った。 残された由乃は、そんな少女を見送ることしか出来なかった。 ただ、彼女を呼び止めるときに、伸ばした引っ込みがつかない手をどうしようかと悩んだ。