それから、広瀬くんは自分の席について、しばらく話していた。
そして、
「ちょっと、外の空気吸ってくる」
って言うと、お店から出て行った。
“ピロリン♪”
LINEの着信音がなり、ケータイを確認してみると、広瀬くんからだった。
『バレないように出てこれる?』
『分かった。』
「千夏、ちょっとお手洗い行って
くるね。」
「うん、分かった。」
ラッキーなことに、お店の出口とトイレはこの席から死角になっていて
見えない。
「広瀬くん、お待たせ。」
「呼び出してごめん。」
「話?何かあるの?」
告白とかでないことは分かってる。
だとしたら、何だろう?
でもほんのり顔が赤い。
「お前、三島と仲いいよな?
協力してよ?」
え、広瀬くんの好きな人って・・・
まさかね?・・・
「うん、って何を?」
どうか違いますように・・・