あの日からあたしはこーくんと付き合うことになった。
職場はあれから顔を出していない。
何もすることがなくなったあたしは
こーくんが会いたいと言ってくれば
会うようにしていた。
こーくんのお迎えが家の下に来る。
あたしは慌てて階段を降りていく。
「どたばたうるせーんだよ(笑)」
「はいはい」
他愛もない会話をして車に乗り込む。
「そーいえば百莉は仕事何すんの?」
ふと、こーくんの言葉に現実を見る。
考えてもなかった。
この先どうしていくかとか何をするかも。
「夜とかじゃない?(笑)」
笑いながら適当に答えるあたしに
「夜だけはダメだからな!」
いつになく真剣に言ってくるこーくんから
何だか目が離せなかった。