「おい、矢沢」

「は・・・?!」

名前を呼ばれ、大久保さんの方を見た瞬間、

大久保さんは私の顎を持った。


「お前って顔は悪くないよな」

「・・・」


「プロポーションも悪くない」

「な、何が言いたいんですか?」


「この仕事、体で取ったのか?」

「なっ?!」

大久保の言葉に、私は目を見開いた。

誰がそんなことするか!好きでもない男に簡単にこの体やれるか!

私は怒りで体を震わせた。

それに気づいた大久保は、不敵な笑みを見せた。


「・・・その顔で、男を誘ってるんだな」

「ちがっ」

私は大久保の手を払いのけようとしたが、逆に手首を掴まれ、

逃げるどころか捕まってしまった。


「俺にもその体で、機嫌を取ってみたらどうだ?」

「・・・やっ!」



・・・・・。

延びてきたはずの手は、何時まで経っても伸びてこない。

私は薄目を開け、そちらを見た。