修の言葉に目を見開いた。誤解されてる。

私は咄嗟に弁解を始めた。だって、誤解なんてされたくないから。

「ち、違います!ちゃんと聞いてください。

さっき、私の事、諦めてくれるって言ってくれたんです。

私に好きな人がいる事に気が付いたらしくて、それで、あの・・・

とにかくですね、言い寄られてたなんて事は全くのごか・・」


・・・・。

そこまで言って、人差し指をあてられた私の唇。

私は若干ボヤケル視界の中、修を見つめた。


「…知ってる」

「・・・へ?」

何を知っていると言うの?


「だって、街で俺達が歩いてる時、部長と会ったんだから」

「ぇ・・・えぇぇぇぇ~?!」

驚く私、ニコッと笑った修。


「遠目だったから、最初は人違いだと思ったけど、向こうが驚いてみてるから、

やっぱり、部長だって、確信した…お前は気づいてなかったけどな」


「…ちょ、ちょっと待ってください」

「ん?」


「じゃあ・・・今言い寄られてたなんて聞いたのは?」

「え?あ~・・・ちょっと意地悪してみた」

そう言って修は屈託のない笑顔を見せた。

…はめられた。