「あ~、また酷い事言う~」


ちょっと睨むと、


「悪かったって」


晴斗は小さく笑った。


そしてまた沈黙。


今度の沈黙は、さっきより長い。


明日で、晴斗とこんな言い合いするのも最後なんだな。


そんな事をしみじみと思ってしまう沈黙。


けど、どこか心地いい。


あたしは目を閉じて、大きく息を吸い込んだ。


「あたし、ここに来れてほんっとうに良かった!」