はははっと笑って見せても、何の応答もない。 分かってたけど、やっぱり辛い。 「なぁ幸…会いたい…」 心がそのまま言葉になった。 「会いたいよ幸。幸の顔が見たい。幸の声が聞きたい。どんなに幸が変わってたとしても、おれにとっての幸は幸だけなんだよ…」 そうだ。 俺を救ってくれた人は幸で、大好きな人。 俺が好きな人は、幸しかいないんだ。 俺は諦めない。 俺を救ってくれた幸を、今度はおれが救う。