「分かって…?」


「幸司さんと連絡先の交換とかしてなかったから、単身沖縄に行ったの」


「す、すごい行動力ですね」


「ホントに、自分でもびっくりするわ」


そう言いながら笑うこの人は、かつては恋する乙女だったのか。


いや、恋してるのは今でも…。


「それで幸司さんが仕事をしていた所に行ったらやっぱり幸司さんがいて、声を掛けたの。あの人、びっくりしてたわ。声掛けただけであの驚きようだもの。妊娠してる何て知ったらもう大変だった。そんなカレに、思い当たる節なんてあなたしかいないって、一生懸命伝えた」


幸のお母さんは一息吐く。