「二週間前、中田に告白されたんだ。
でもおれは、雨宮の事が好きだったから断ろうとした。
でも、そのとき中田泣いてて…。
きっとおれが雨宮のこと好きって知ってたんだと思う。
それでおれが何にも言えないでいたら、中田何度も何度もお願いって言ってきてさ。
おれ、はっきり言えなくてさ…。
中田に私と付き合ってくれる?て言われた時、うんって言ってしまったんだ。」

「本当、自分が情けない。何やってんだろ。」


「そっか。情けなくなんか、ないよ…。」


そう、だったんだ…。徹は優しいから振り切れなかったんだろうな。

もし私も同じ状況だったら同じ事してたかもしれないから。

しょうがないよ。

でも、徹が私の事好きでいてくれたってだけで、もう十分だよ。そう言い聞かせた。




「雨宮!でもおれは雨宮の事が好き。中田とけりつけるから、だから、俺と付き合ってほしい。」

徹ははっきりそういった。



私はまようこともなかった。

たとえどうなったとしても、優衣に恨まれてもいい。


「うん、付き合う」



優衣を傷つけてしまうけどしょうがない。



だって私も徹が好きだから。


それから徹は優衣を振った。

3日後の6月10日、私は徹と付き合うことになった。