「そうそう、それなんですよ!これから一週間も休めないし、どうしうかと思って。…その、トイレとか」

「それなら、お前がいつも使ってるトイレとは別の職員と共同のトイレに行けばいんじゃねぇか?いくつかあるだろ。まあ、職員の方はほぼ別のトイレに行くけどな」



そっか!何で思い付かなかったんだろう。それなら変に思われないよね。先生の中には女の人もいるんだし。



「有り難う、先生!!」

「声がデカイ」

「あっと、すみません」

「じゃ、俺は職員室に戻るから、お前も今日は寮に戻れ」

「待って、先生」

「まだ何かあんのか?」

「何って言うか…。そっちだとまた、遠回りになりますよ。そこ、右に行った方が近いと思います」

「……」


相変わらずの方向音痴みたい――。