「桜御先生ー。桜御先生ー」
「中嶋か。どうしてここが分かった?って、アイツか…」
"アイツ?"。アイツって、柳瀬先生の事だよね。仲良いのかな。
「どうした、今日は病欠だって聞いたけど?」
「それがぁ……」
「生理だろ?」
「分かってたんですか!?」
「当たり前だろ。そろそろじゃねえかなあ、ってな」
桜御。恐るべし――。
「これを機に共学に戻るか?」
「えっ、戻る…?」
戻るって、転校の事だよね?
確かに共学の方がこんな苦労せずやっていける。
「……」
とは言え、ここでも恭平や理玖って言う友達が出来た――。
それに、もう一つ気になってるのはお爺ちゃんの事。
せっかく会えたんだから、一度くらいゆっくり話してみたい。
私にとって、ここにいるのは、茗の為とかそんなんじゃなくなってるんだよね。