「最後のは良かったわー。昔の友達の成長が分かった感じ。またやろうぜ!」
「絶対やだね!!!」
口を揃え断ると、私達は顔を見合わせ吹き出した。
だって、皆、顔が真っ赤なんだもん。
「そろそろ部屋戻ろうぜ、理玖」
「おい、お前ら、まさか食い散らかしてくつもりか?」
「ははっ、後は頼みまーす」
「ったく。仕方ねえな。美夜、片付けるぞ」
「……」
それにしても、茗のキスの相手って誰だったんだろう…。
はじめて知った、茗の隠れた恋愛事情。
「美夜、おい。疲れたか?」
「あっ、ごめん。大丈夫、大丈夫。早く片付けよ」
一度消えた想像が頭を過る。
この先、茗は、私の知らない誰かと恋して、その人を抱き締めて、キスするようになるんだね。