次の日、家に帰ってきた茗を見て、私は目が点になった。
髪が……赤!!
茶髪や金髪ならまだしも、赤!?
どんな考えしてるの!!
ソファに横になった叔母さんの姿からして、熱でも出したと伺える。
「茗。そんな髪、やめなよ」
「はあ?俺に指図してんじゃねえよ」
こ、こいつ。口調まで変わってる。
「叔父さんは……?」
「あっち」
指差す方に目をやると、神棚の前で、何やらボソボソと話している叔父さんがいた。
(ご先祖様、私はやはり息子を育て間違えたのでしょうか?あんな真っ赤な頭のヤンキーになってしまって。私はどうすれば良いのでしょうか?どうすれば……)
ご先祖様と話している叔父さんのまわりに暗い影がおおっているように見えるのは私だけ?