「よし、そろそろレジ行くか」
「あー、待って。ついでだから、俺、茗の好きなカップ麺も買っててやるよ」
「やっぱり、お前ら仲良いのな」
「理玖だって恭平にアイス買ったじゃん」
「あれは皆で食うやつだろ」
「恭平が好きだから、とか、言ってたくせにー」
「じゃあ、お前は食わないわけね?」
「……食うよ」
意外に意地悪――。
何が面白いのか、ほんの少し笑った理玖は、私の手からかごを取った。
「かご持ったままじゃ、選びにくいだろ」
「大丈夫なのに」
「良いから。それより、早く選べって」
「ありがと」
ラーメンを三個かごに入れると、私達は、ようやく買い物を終えた。