茗の考えいわく、男子校は、野蛮、凶暴、不良の集まりらしい。
どこからそんな発想にいたったかは分からないが、そんな男子校の理事長をしているのが、茗と私のお爺ちゃんである。
「まあ、たった三年なんだし。それに、今までの学校にも男子はいたんだから。クラスの皆も良い奴だったでしょ」
「美夜、だからお前はあまいんだよ」
「えっ?」
「共学の男子達は女子の前で平気で嘘をついているっての」
「嘘?何のために」
「そりゃあ、嫌われたくないからさ。ブラックな顔こそが、男子の本当の姿ってこと」
それが、野蛮、凶暴、不良に繋がるわけね……。
あまりにも単純な動機だ。
と、ため息をつこうとした私の肩をおもむろに茗が掴んだ。
「どうしてもって言うなら」