廊下を歩いていると、茗と恭平の姿があった。
「よぉっ。話し終わったのか?」
「茗、待っててくれたんだ?」
「まあな」
「有り難う。恭平も有り難うな」
「別に。俺は茗と一緒にいただけ」
理玖は、…寮へ行ったぽい。
「そうだ、部屋割りの話し聞いたか?お前ら中嶋、二人揃って同室だってな」
「ははっ…。そうらしいな。さっき聞いた」
「もしかして、裏から手ぇ回してんじゃねえの?お前ら、理事長の親戚じゃん」
「バーカ」
恭平の口をギュと摘まんだ茗を見て、二人の仲の良さを実感する。
だけど、恭平って、私達が理事長の孫だってことまで知ってるんだ。
「おい、何してんだ、美夜。行くぞ」
「ああ、今行く!」