うわー、私、ほとんど役に立ってない。
「マジでごめん、理玖」
「良いって、最初っから役に立つとか思ってなかったから」
「そんな言い方ねーだろ。ちょっとは手伝ったんだから」
「ふう。少し疲れた、そこ座ろうぜ」
なだれ込む様に机に突っ伏した理巧は、大きく一つ息を吐いた。
本当、疲れちゃってる。
「……俺、ゴミ捨て行ってくる」
「気にすんなよ、そんくらい後で行くから。それよりお前も疲れてんじゃねえの?そこ座れば?」
「お、おう!そうだな」
座ったは良いものの、この机を隔てた距離感が、恋人カフェを思わせる。
何話そう……。何か話し……。
焦れば焦るほど、キスの事しか頭に浮かばない。
バカバカバカ!!頭を殴りたいくらいだ。