「はいはい、嘘つくなって。こんな所に隠れやがって」
「本当だっての。クラスの奴ら、使った椅子やらここに持ち運んで来たものの、最後まで片付けねえで帰ってったし」
た、確かに。
置きっぱなしにされた椅子に気づいた私は、溜め息を吐く理玖に申し訳なく笑みを返した。
それにしても、全く、うちのクラスの男子共とくれば、片付けるふりして、上手く人を使ってるんだから。
「で、お前こそ、こんなとこで何してんだよ」
「俺はゴミ捨て」
「ふーん…」
この様子じゃ理玖も急がしそうだし、ゴミ捨てなんか手伝ってもらえそうにないな。