入り口にペタペタと貼られていく桜御先生の力作用紙。 『いらっしゃいませ、お客さま。恋人タイムをお届けします』 どう考えても、古い臭いこの言葉に、グチグチと文句を言ってた奴らまでも、今となってはそれすらどうでも良い事らしい。 ついに明日、恋人気分を求める女子達とそこに隠れた男達の戦いが開かれる。 気の重い恋人カフェの開幕を前に、私は一人教室を後にした。