「そういや、俺、隣のクラスの奴に、いつも金貸してやってんのに、返す気配全然ねえの。ムカつくわー」
「あっ、ムカつく事って言えば、俺もあるぜ!?雨の日に傘開いたら、濡れたとか言って睨み付けやがったの」
「アイツらの事だから、俺らが負ければ腹かかえて笑いそうだよな」
「言えてる、言えてる。こうなりゃ意地でも勝つぞ!」
「おいっ、テメーら、文化祭グループ!絶対負けんじゃねえぞ。分かってんだろうな」
と、その途端、今まで黙りこんでいた先生が、急に声をあらげた。
「そのいきだ!隣にだけは負けんじゃねえぞ!」
妙な団結力が生まれてしまった、と、思いつつ、私は深い溜め息をついた。