「出来るに決まってんだろ。失礼なこと言ってんじゃねえよ。見てろよ、お前ら」
そうは言ったものの、相変わらず解決策は見つかっていない。
茗が中学の時からモテるのは分かってるし、恭平は喋りが上手い。
理玖は……まあ、無口でも、座ってるだけで充分だもん。
それに、本当は私だって女なんだよね。
どちらか言うともてなしてもらう方なのに。
気が重いったらないわ。
と、教室に戻ろうとした時、ローカを歩いてくる恭平に会った。
「深刻な顔してどうしたんだよ」
「ん、ちょっと考え事してただけ」
「何だよ、悩みか?俺で良かったら聞くぜ」
「大丈夫。大した事じゃないから。それより、手に持ってるやつ、何?」