首を傾げつつ、隣に足を運ぶと、窓につるされた黒いカーテンが目の前に飛び込んできた。
それだけでなく、よく見ると、わざと引き裂いて汚しているのが分かる。
ポカンと眺めていると、丁度、机にキャンドルを置いている男子がこっちに気づき肩をすくめ仕方なさげに笑った。
この様子からしてみると、どうやら、隣のクラスの生徒達も先生同士の争いに巻き込まれたみたい。
「ヤッベーな、こりゃ。女子が喜びそうな感じだわ」
「そうは言っても、負ければ桜御の奴が激怒するの見え見えじゃねーか」
「おい、中嶋。お前気合い入れろよ」
「えっ、俺!?」
「そうだよ。どう見てもお前女っぽいだろうが。ちゃんと客寄せできんのかよ」