「おっす!茗、美夜っ!」

「おはよう、恭平。……と、理玖もおはよう」

「ああ」


いつも通りの理玖の様子に思わず目が点になってしまった。

言っときますが、一応、私のファーストキスだったんですけど。

少しくらい顔色変えてくれても良いんじゃない!?

しかも、あんなことしておいて謝らないってどういう訳よ。

タラシの兄貴と同類じゃないのっ!


「美夜。何、ぼんやりしてんだよ。置いてくぞ」


肩を叩いた恭平に苦笑いを返した。



あんなムードのないキス……。

私のファーストキス、返しなさいよぉっ―――!!