腹立つう!!!……と、スクールバッグを肩に引っ掛かけようとした瞬間、ボスッという鈍い音と共に、背後から低い声がした。



「痛って……」



やっば!!もしかして……。

そおっと、後ろを見てみると、予想通り、顎を撫でる男子がいた。



「ご、ごめ。じゃなくて、悪ぃ!!」

「……」


野蛮、狂暴、不良の文字が私の頭を駆け巡る。


まさか、入学式を前にして、ここで一発くらうとか、マジであり得ないから!!


神様!どうか顔に傷だけは残らないようお願いしますっ!!