呆れ顔をしたその人は、溜め息混じりに肩をすくめ、再び優しい笑みをくれた。


「俺の名前は、大崎亮(オオサキリョウ)。よろしく。君の名前は聞いてるよ、美夜ちゃん。と、言っても、まさか見た目がこんなに可愛いとは思ってなかったけどね」


"可愛い"と、言う言葉に、思わず顔が赤くなる。


「今日、会ってもらうのは、俊の話し通りアイツの元カノで、まあ何て言うか、今は、俺の彼女なんだけど……」


じゃあ、この人が俊先輩から彼女を奪ったって言う?それにしては、すごく仲良い気がするけど。


「まあ、ここで話してても何だし、部屋の方行こうか。準備もある事だしさ」

「あっ、はい」


ショップの裏道に行くと小洒落たマンションがあり、その二階に大崎さんの部屋はあった。