「ああ、隠してるー」



促す様に茗の脇腹をつつくと、カレーを混ぜる茗の手が止まった。



「別に隠してねえよ」

「じゃあ、教えてよ」

「やだ」

「やっぱ隠してるんじゃーん。今、その子とはどうなってんの?」

「……」

「ねえねえ、教えてよー」

「うっせーな。片想いだよ、俺の」

「…えっ、片想いって?でも、あの時、キスしたって言ってたよね」

「あれは、恭平の手前、ちょっとカッコつけただけだし」

「何だ、そうだったんだ」

「もう良いだろ」

「うん、まあ……」


けど、片想いの相手がいるってことよね。