俊先輩は、理玖が私を好きだと言ってた。
恭平の理想のタイプは、男姿の私が女になった感じ。
もしも、私が女だって知れば、この二人はどうなる……?
固い顔をしていることに気づいたかのか、または、単なる癖なのか、茗は私の皿に次々とニンジンを載せた。
「彼氏とは、まだ付き合い始めなので……」
「あー、じゃあ、これからって感じね」
「ええ、まあ……」
「聞いておいてアレだけど、ある意味何もなくて良かったわー。理玖が言う通り変な想像しちまいそう」
変な想像って何ー!?
頭をかきむしりたくなった。
けど、もしも本性がバレたら、どうなるだろう。
二人共、私を好きってハッキリ言ったわけじゃないし、まさかライバルになったり……しないよね?って、こんなの考え過ぎか。