寮に戻った私は、早々と身支度を整えた。
「茗、用意まだ?」
「もうちょい」
「手伝おっか?」
「あー、じゃあ、そっちの服とか箱に入れといてくんない?」
「服?」
「そう。そこの段ボールに入れて、隅に置いといて」
それくらいどうして昨日のうちに片付けないかなあ。
片っ端から箱に服を詰め込み、言われた通り段ボールを隅に寄せようとした時だった。
「キャアッ!!」
その声に驚いたのか、ベッド回りを整理していた茗が、すっ飛んで来た。
「美夜!どうしたっ!?」
「痛ったた……、ごめん。コンセントに気付かなくて」
転んだ勢いで、まき散らしてしまった服を目にし、ホッと肩を撫で下ろした茗は、「ビックリさせんなよ」と、呟き、私の頭に載っかったシャツを取った。