一学期も残り僅かとなった放課後、私は、教室の机に突っ伏していた。
「美夜。帰ろうぜ」
「恭平か……」
「何だよ、その言い方。失礼な奴だな。同じ補習組同士仲良くやろうぜ」
そんな組いらないわよと、突っ込みたかったが、その気にもなれない。
この学校って、こんなに、レベル高かったっの?
大きなため息と共に、私はようやく身を起こした。
「そうヘコむなって。赤点の一度や二度くらいで」
「普通に考えてヘコむだろ?茗は別として、理玖まで結構良い点だったってのに」
「バーカ。理玖は、元々頭良いっての。理玖の兄貴、俊先輩も頭良いの知らねーの?」
そう言えば、そんな事言ってたな。
要注意人物っていう印象が強すぎて、すっかり忘れてたけど。