先輩がいなくなり、今まで黙りこんでいた恭平が、やっとの事で口を開いた。
「理玖の兄貴って、やっぱり強烈だな」
「ただのタラシだっての」
「いやー、前から思ってたけど、何かすげー、威圧感みたいなの感じるし。女子からすれば惹き付けられるのかも知んないけど、美夜の事も気に入ってるぽいし…。もしかして、どっちもいける系とか?」
「俺が知るかっ!アイツの頭ん中は、俺の許容範囲越えてんだよ!」
「お前、何、苛ついてんだよ?」
「別に。苛ついてねえよ」
「そうか?おっと、そうだ。美夜、これ、昼飯!お前の好きなチョコクリームサンド、ゲットしといたぜ」
サンキューと、言いたい所だったが、私の頭はそれ所じゃなかった。
先輩が言う通り、キスされた瞬間、理玖は私を抱き寄せた。
って、言う事は、理玖は本当に私を好きなの?