「お父さん、お母さん。今日も天国で見守っててね」
棚の上に置いた想い出の写真にニコッと微笑みかけると、気合いを入れるかの如く、私は一つ頬を叩いた。
私の両親は私が子供の頃、不慮の事故で死んでしまった。
だけど、自分では、可愛そうな子だなんてこれっぽっちも思っていない。
だって、私には――
「美夜――っ!!」
「やだっ、茗っ!ノックしてって言ってるでしょ」
「……あっ、悪い。着替中だったか?」
「もうっ!!」
そう。私を迎え入れてくれた優しい家族がいる。
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