今日もいつもと同じ放課後

「花～！次ariko唄ってよ！」

小さい頃から歌うことが大好きな、私、佐藤花は、今日もカラオケに来ています。

「花は相変わらず歌上手いね～！」

そう言ってくれたのは幼なじみの千香。
千香は優しくて、いつも私のくだらない話を真剣に聞いてくれる(笑)。
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「そろそろ帰ろっか！」
そう言って部屋を出た瞬間、どこからかすごい上手な歌声が聞こえてきた。

「ねえ千香…この歌声…」
「すごい…めっちゃ上手…」

その歌声は隣の部屋からで、私たち2人はドアに耳をあてて、そのあまりにも素敵な歌声に聞き入ってしまっていた。

「すごいじゃん！遼！100点だよ！！」

甲高い女性の声が聞こえて、我に返った私達はパタパタと逃げるようにしてその場から去ったけど…


「りょう」…名前もかっこいい。
透き通った、男の人の声だとは思えない歌声が頭を離れてくれなくて。

その人の顔や年齢、色んなことを考えてたら、なんだか胸がドキドキしてきた。