一時間後、私たちは用意を済ませミスティーさんのもとに行くのだった。





ミスティーさんの家に着いた。
そこはまるで貴族の家のようだ。とてつもなく広い。
クロウさんはチャイムを鳴らした。
[はい。って来たのね。入って良いわよ。]
「分かった。」
と言って二人は先に家の中に入っていった。
「お邪魔します。」
「うっす」
玄関には美しい女性が出迎えてくれた。
「よ!」
「久しぶりでございますね。ミスティー様。」
美しい女性・・・ミスティーさんのようだ。
「貴方は、『西風の巫女』さんね。私は『北雪の歌い手』こと
ミスティー・シュレアだわ。」
そう言われて、緊張した。
「は、はい!」
声が裏声になっている。
「まぁ、覚醒していないけどな。」
「成る程ね…分かった。聞きたいことがあったら質問してね。
私も答えられるものは答えるわ。」
「ありがとうございます!それじゃあ、4人が幻の力を持った者と
聞いたのですが…」
「何者かと言うことよね。幻ほどでもないわ。」
「何故ですか?」
「何故って言われてもね…強いて言うなら、魔法が使えるくらいだわ。」
「魔法!?」
ミスティーさんが言った言葉は私に衝撃を与えた。
魔法なんてアニメやゲームしか使えないじゃないのか?!
全く､強いて言うものではなかった。
「魔法は、皆使える属性が違うのよ。私は『北雪の歌い手』だから、
水魔法よ。方角の次には属性に関係があるの。たぶん、貴方は
風魔法だと思うわ。 」
成る程…私は『西風の巫女』って言われてるから。
「ということは、『東雷の狙撃手』は、雷の魔法。『南火の堕天使』
は、火の魔法ということですね。」
「そうよ。ついでに、武器も種類があるの。その人にあった
武器が出現するのよ。」
「出現!?」
てっきり武器を買ったりするものかと思った。まさかの出現だったのだ。
「自分の宿っている力の具現化と、考えてくれたら良いわ。私は銃だわ。
『東雷の狙撃手』は銃＋剣『南火の堕天使』は太刀(←日本刀)だったわ。
前の『西風の巫女』は槍だったけれど、変わるかもしれないわね。」
「よく分かりました!もうひとつ質問良いですか?いつ『北雪の歌い手』
として覚醒したんですか?」