「失礼します。」 頭を下げながら職員室の扉を閉めた。 閉めた扉から手を離す事無くその場でじっと固まる。 (私…。) 体が小刻みに震え出す。 (不細工だし、地味だし、頭悪いし…。) 俯いたまま目を閉じる。 (私、一体何の為に生きているのだろう…。) トボトボと歩き始めると、大池さん、と呼び止められた。 呆然としたまま振り返ると、隣のクラスの女子生徒3人がニヤニヤと笑っている。 「大池さん、ちょっと来てくれない?」